12 SSH
2024年12月20日(金)
東大加藤先生による科学技術イノベーション講演会
東京大学大学院工学系研究科長・工学部長の加藤泰浩先生が,国分高校の1・2年生を対象にイノベーション講演会でご講演くださいました。テーマはズバリ「東大工学部に行こう!」です。
加藤先生の研究履歴から海底のマンガンノジュール発見から始まったレアアース利用の研究,そこから見えてくる日本の繁栄に関わる意識など,目からうろこの落ちる話がたくさんありました。1100兆円の日本の借金を,今からの現役世代の税金で負担しないために何が必要か,夢のあるお話でした。
加藤先生はノーベル賞を2部門狙っており,実現されるだろうとの話でした。海水中からレアアースがマンガンノジュールに蓄積するメカニズムを解明し,時間短縮を図ることができれば,きっと日本の経済発展に大きく働くでしょう。そして,資源を争い合う陸上金属ではなく,海洋からの資源確保で世界中の紛争も軽減できるようになることでしょう。とても夢のある話です。
東大工学部の先生方の研究ダイジェストもしていただき,現在の工学部大学生・院生がどのような進路を目指しているのか,夢のあるお話でした。東大工学部に行けば,未来は無限大に広がっています!
講演会場でも質問が出て,先生がフランクにお答えくださるのが印象的でした。
1年生は,7限GSの時間に希望者が視聴覚室に集まり,個別に質問に答えていただく時間を取ることができました。
・研究は自分が成功するためでは無く,人のため,人類に貢献するために行うべき!
・高校時代に機会があれば留学すべき。でも,金銭的にも難しいので,絶対に英語を得意教科にしよう!これが受験だけではなく,大学での研究や人生経験そのものを大きく変えてしまいます。
大事なことなのでもう一度いいます。英語に苦手意識を持たず,必ず英語ができるように心掛けましょう!
・将来の無限の可能性を広げるために,絶対に東京大学に来た方が良い。大学受験時に東大に届かない場合には。。。。。裏技を教えておきます(ブログでは秘密です)。
あっという間の質問タイムでした。日頃考えたことのない視点からの話が多く,本当に経験値の高まる講演会でした。加藤先生,遠く国分高校までおいでいただき,ありがとうございました。
国分高校の皆さん,東大工学部を目指しましょう!
2024年12月18日(水)
台湾の高校生との交流会
ZOOMによる遠隔交流が定着して,本校でも機会を見て交流しています。12月18日(水)は,2年生の希望者8人が台湾の国立潮州高校の生徒35人と交流しました。
台湾からは,船造りの様子をリポートした報告がありました。
国分高校からは,日本では小学生から制服があること,本校の制服は昨年自分たちが検討委員会を立ち上げて決めたことなどを紹介しました。
また,もののけ姫の舞台となった屋久島のように,世界自然遺産の屋久島などがあることも紹介しました。
海外との交流に,積極的に参加してくれる生徒たち,本当に頼もしい限りです。今後も機会を見つけて,交流を重ねていきましょう。
2024年12月11日(水)
12月課題研究中間発表II
国分高校では2年生が1月末に成果発表会を行います。それまでに,9月末,12月中旬の2回,中間発表会を行います。12月11日(水)は,その2回目でした。
理数科はプレゼン発表を行います。審査員は県立博物館長,県内の高校理科教諭の皆様です。
今まで県高校生徒理科研究発表大会や,学会などで発表を重ねただけ合って,ある程度まとまっています。しかし,あと一歩!何を強調すれば良いのか,改善の余地は残されています。今後のコンテストに向けて,高めていきましょう。
普通科は体育館でポスター発表です。各班の発表の様子を御覧ください。
国分高校の課題研究がうまくいく理由の一つに,聞く態度の素晴らしさが挙げられます。1年生も交えて発表を真剣に聞く姿勢が,他校には見られない姿です。
発表を聞いたあとには,生徒たちがGoog jobカードと呼ばれる付箋に,思いつく良かった点や質問を書き込み,発表者に届けます。このシステムも,発表を更に高めていく方策の一つです。
発表会が終わり,普通科の皆さんの活動をお褒めくださった,全体企画の神園先生です。
この時の聞く姿勢も良かったですね。生徒の皆さん,振り返りとしてスタディサプリの「活動メモ」に,今日感じたことを是非残してください。その積み重ねが,受験の際に「志望理由書」を書く時に大きなヒントになったりします。皆さんは,他の高校生が経験できないことをたくさんしているのです。財産として,是非残していきましょう。
2024年12月09日(月)
土星食の観察
12月8日(日),理数科1年生の地学班が,土星が月の後ろに隠れる「土星食」の観察を行いました。
学校の屋上から観察した土星食,素晴らしい記憶になることでしょう。寒い中,良い経験ができましたね!
2024年12月09日(月)
統計コンクール表彰式
12月7日(土),統計グラフコンクールの表彰式がありました。本校では,2年生に夏休み期間中,統計グラフコンクールへの出展を推奨しています。このとりまとめのおかげで,9月末の中間発表1に,スムーズにつなげられています。
今年は5つの班が表彰を受けました。
全国コンクールで佳作に選ばれた「準絶滅種アオハダトンボの保全と住民生活の両立に向けた提案」です。2年理数科の小野さん,神田さん,黒田さん,高木君,徳永さん,延時さんが受賞されました。
県特選の「鹿児島の甘か醤油」です。内村さん,狩行さん,川畑さん,深田さんが受賞されました。
入選の「Rabbit Research」です。浦浪さん,佐和田さんの作品です。
入選の「空色のごきげん」です。末永さん,津曲さんが受賞されました。
入選の「離島と本土の医療体制」です。鶴田さん,吉元さんが受賞しました。
国分高校の生徒は,課題研究をまとめて発表することに,高い意欲を持ってくれています。先輩達の活躍を見て「自分たちも!」とがんばっていることでしょう。今後とも良い流れを続けていきましょう!
2024年12月01日(日)
1年生アマモ班の活動
12月1日11時30分から,重富漁港でアマモの植え付けが行われるということで,本校1年生の普通科2人,理数科1年生が参加しました。
本来期末考査期間中なのですが,干潮の時間帯に合わせて作業する必要があり,日曜日の作業になりました。参加した3人は,帰宅後期末考査対策の勉強を頑張るという条件付きです。
砂を積んだ船に乗り,植え付けする波の当たらない場所に向かいます。
仕切られた浅い場所に到着し,本日播種するアマモの種を確認します。
過去,鹿児島県漁連錦江支所の方々がアマモの増殖を試みた際に,冬の荒れた波で根こそぎさらわれてしまった,という経験があるそうです。そこで,今年は一斗缶などに砂を入れ,そこに播種したアマモを波の穏やかなエリアに植えるという作戦だそうです。
協力して植えたアマモが,無事に育つとよいのですが。。。。今回植えた場所は近海支所の方がモニタリングし,変化があればお声がけしてくださるそうです。発芽した姿を撮影し,課題研究に生かせるとよいですね。
近海支所と国分高校が共に活動した証明写真を撮影し,終了しました。国が億単位の予算を全国に配布して展開している事業の一端です。何とか錦江湾の豊かさにつながる結果が得られるとよいですね。1年生の皆さん,お疲れさまでした。さあ!勉強しましょう!
2024年11月29日(金)
高校生ワークショップin牧園中学校2024
牧園中学校では,毎年様々な高校の学科を招聘して,専門的な活動に触れる「高校生ワークショップ」を開催しています。
今年度も国分高校からは,県下に2校しかない理数科が呼ばれて,液体窒素を用いた科学実験を披露してきました。
中学生が約10人の班で,数回やってきます。彼らを相手に,国分高校の良さをアピールしました。
マイナス196度という「とほうもなく冷たい世界」に,風船を入れると空気が液化して、体積が小さくなります。
バラを液体窒素に入れて、触るとバラバラになります。中学生にも好評で、楽しい実験教室ができました。
2024年11月22日(金)
小田原高校からの訪問
神奈川県立小田原高校でSSHを担当されている英語科の先生2人が,本校のSSHについて研修に来られました。
まずは,本校主担当の神園先生と懇談します。国分高校らしさについて説明すると「そんな感じでいいんですか?もっと先生が指示しなくても??」と驚かれていました。
続いて,興味を持たれていた科学英語の授業を,1年生が披露してくれました。どのようにお感じになったのか,とても伺いたいです。
最後に,1年生のGSの活動について,生徒に直接質問をぶつけていました。国分高校では「〆切までにポスターを作ること」という条件以外には,基本的に自分たちで考えさせます。もちろん行き詰まりを感じる班もあるでしょうから,それとなく担当の先生が「今どんな感じ?」というように声かけしますが,「○○しなさい」という呼びかけは,基本的にしません。生徒たちに楽しく課題研究に臨んで欲しいのが,先生達の願いです。
SSHに採用されている学校同士,切磋琢磨して盛り上がっていきたいものです。ご来校,ありがとうございました。
2024年11月22日(金)
数理統計講座
本日は2回目の特別講座「数理統計」において,鹿児島大学の泰先生においでいただき,理数科2年生が講義を受けました。
資料は手元のタブレットにも配信され,確認できます。
休み時間には,今週火曜日SSHフェスタの際に相談した内容について,特別に資料を準備してご指導くださいました。トンボ班は良かったですね。
基本的な考え方の上で「一番大切なのは,なぜその処理を行うのか,その必要があるのかを人間が理解すること。計算はコンピュータでもできるけれど,取捨選択は人間しかできません」というお話でした。
クラスを代表して,お礼の言葉を述べました。突然のお願いでしたが,問題なく対応できるのも国分高校生の素晴らしいところです。
2024年11月19日(火)
SSH交流フェスタ
11月19日,県民交流センターにて県内のSSH5校が集まり,課題研究の披露会を行いました。日ごろの成果を発表しあい,さらにポスター発表会でコミュニティ力を高めあう研修会を行いました。
国分高校からは,プレゼン部門に2班が出場しました。
中学校の理科実験で硫化水素の発生実験に関する事故をいかに防ぐかを研究した化学:硫黄班です。
国分郡田川に生息するアオハダトンボの保全に関する研究を発表したトンボ班です。
国分高校が運営した,ポスター発表会です。練習試合感覚で,いかに質疑応答や発表をより良く行うか,研修しました。
国分高校のクロダイを研究した班のポスター発表です。
質問の「コツ」を気にしながら,どのような問いかけを行うべきか,研修しました。また,自分の発表を振り返った感想や反省を,オープンチャットに書き込んでみんなで共有しました。今どきの研修スタイルですね。
注目すべき視点について意識したのち,再度発表してみます。発表状況をビデオに録り「ここのうなずきは,非常に良い姿勢ですね」「この問いかけへの対応態度は皆さん見習うべきでしょう」というような振り返りをしながらポスター発表を繰り返しました。
ステージ発表の表彰では,4位相当の優良賞に化学:硫黄班が選ばれました。
閉会式で,JSTの野沢氏から次のような講評がありました。
「課題研究はストーリーです。なぜ?不思議?どうなってるの?という問いを立てることが研究の命です。できれば,身の回りにあるありふれた事象から,そのような問いを見出す力をつけてほしいです。そして,どうしたら自分たちに追求することができるのか,ということを考える力を身に着けてください。それが『探求力』です。同じ研究をしている仲間たちから,学校から,地域から,社会から,君たちがその探求力を求められていること,ぜひ意識してください。文科省は20億円以上の予算を付けて,皆さんの探求力に期待しているのです」
国分高校の皆さんは,本日のフェスタに臨む姿勢が非常に優れていました。自信をもって,今後も研究をどのように発信するのか,工夫していきましょう!